9月20日の自民党総裁選への立候補を表明した谷垣禎一財務相は28日の閣議後会見で、政権構想として掲げている消費税率の10%以上への引き上げについて「一度に5%引き上げると、経済への影響などを議論しないといけない」と述べ、2段階で実施すべきだとの考えを示した。
谷垣財務相は「(増税には)09年度に予定されている基礎年金の国庫負担割合の引き上げへの対応と、政府の長期債務の対国内総生産(GDP)比を安定的に引き下げるという二つの議論がある」と指摘。09年度までに基礎年金の財源に必要な1~2%程度の小幅な増税を実施した上で、経済動向を見極めながら財政再建に向けた2ケタ税率への引き上げを行う考えを述べた。
また、総裁選直前の9月16~17日にシンガポールで開催される予定の先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)について、出席する方針を明らかにした。【山本明彦】
毎日新聞 2006年7月28日