新型インフルエンザの感染が急速に広がっています。先週1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザ患者が初めて100万人を突破して、推計で114万人となったことが分かりました。
国立感染症研究所によりますと、今月25日までの1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザの患者は、推計でおよそ114万人となり、前の週の83万人から1.4倍に増えました。
また、1医療機関当たりの患者の数は24.62人となり、こちらも初めて20人を突破しました。
都道府県別では北海道が61.43人と前の冬のピークを大きく超えているほか、全ての都道府県で報告数が増加し、26の都道府県が「警報レベル」に達しています。
「0歳から14歳の患者さんの数が78万人ということで、7割の方が14歳以下、小児科担当の患者さんである」(厚生労働省の会見)
一方、全国に先駆け岐阜や山口など3県では、妊婦と入院中の持病のある人へのワクチン接種がスタートしました。
JNNの調べによりますと、来月2日からは16県で一部の持病のある人と妊婦への接種が開始される予定ですが、18道府県では来月16日以降にずれ込む見通しです。優先接種対象者へのワクチン接種開始時期は、地域によって大きくばらつくことになりました。
また、30日から新型インフルエンザの国産ワクチンについて、生後6か月から13歳未満までの子どもを対象にした臨床試験も始まりました。
試験では新型のみを接種させた場合と、新型と季節性を両方接種させた場合の効果や、ワクチンの適切な接種量などを確認することにしています。(30日17:15)