12日早朝の東京外国為替市場で、円相場は大幅に反落して始まった。8時30分時点では1ドル=120円15~19銭近辺と、前営業日である10日の17時時点に比べ1円43銭の円安・ドル高水準で推移している。米長期金利の上昇(国債価格は下落)を背景に円安・ドル高が進んだ前日のニューヨーク市場の取引水準を引き継いで始まった。
11日のニューヨーク市場で円は一時120円48銭と1月5日以来ほぼ1カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。欧州連合(EU)とギリシャが、ギリシャの財政緊縮を前提とする現行のEUによる支援の枠組みを維持する方向で合意したと伝わり、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことも円売り・ドル買いの材料となった。休日明けの東京市場でも早朝に円売り・ドル買いが強まり、一時120円47銭近辺まで下げた。
半面、東京市場では久しぶりの円安・ドル高水準だけに持ち高調整目的の円買い・ドル売りも入り、円は下げ渋る展開となっている。
円は対ユーロでも大幅に反落して始まった。8時30分時点では1ユーロ=135円83~89銭近辺と同1円33銭の円安・ユーロ高水準で推移している。ギリシャ問題に対する警戒感が和らぎ、ユーロを買い戻す動きが優勢だ。
ユーロの対ドル相場は続落して始まった。8時30分時点では1ユーロ=1.1303~06ドル近辺と同0.0026ドルのユーロ安・ドル高水準で推移している。〔日経QUICKニュース(NQN)〕