堀場製作所は2015年12月期の設備投資額(システム投資を含む)を170億円と前期比55%増やす。今秋、大津市に自動車排ガスや環境関連のガス測定装置の新工場が完成する。生産能力を2倍に引き上げるとともにコスト競争力を高める。年間の減価償却費(52億円)を大きく上回り、投資額としては過去最高額となる。
12日に記者会見した堀場厚会長兼社長は「新工場は研究開発、設計、生産、サービスをひとまとめにして対応する。日本でグローバルに勝てる工場としたい」と語った。部品を納入する協力会社も工場内に誘致。在庫を減らして納期を3分の1に短縮する。生産性を向上させ、15年12月期の連結売上高は前期比11%増の1700億円と3期連続で過去最高を見込む。
同日発表した14年12月期連結決算は売上高が前の期比11%増の1530億円、純利益は18%増の105億円と2期連続で最高益となった。アジアや欧米で自動車関連の設備投資が堅調で、排ガス測定装置が伸びた。年間配当は67円と前の期に比べ7円増やす。