【キエフ＝田中孝幸】ロシア政府は19日、親ロシア派武装勢力とウクライナ政府軍が対立する同国東部への天然ガスの供給を始めた。ウクライナが戦闘による施設損傷を理由にガス供給を止めた直後の措置で、人道援助の一環としている。

一方、ウクライナの国営ナフトガスはその直後、施設の補修ができたとして東部へのガス供給を急きょ再開すると発表した。ロシアのガス援助について「不法であり不必要だ」と抗議した。戦火に苦しむ東部の民心をひき付けようとする両国のさや当ては激しさを増している。