日銀の黒田東彦総裁は27日午後、日本記者クラブで講演し、「基調的な物価上昇率は今後もしっかり高まっていく」との見通しを示した。デフレマインドや需給ギャップが改善していき、物価上昇につながるとの認識を示した。
2014年10月31日に決めた追加金融緩和については、デフレマインド転換の遅延を危惧したためだと説明。その上で、追加緩和決定後に金融市場が大きく反応したことに触れ、「目標達成への本気度への疑いは晴れた」と述べた。
2%の物価安定目標達成の時期は「原油価格の動向によって多少前後する可能性がある」としたが、目標の早期達成に向けて「必要になればちゅうちょなく調整を行う方向に変わりはない」と話した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕