名古屋市が市営の瑞穂陸上競技場(瑞穂区)について、建て替えを軸に再整備を検討することが27日、分かった。瑞穂競技場は築30年超で老朽化が目立ち、本拠地とするJリーグの名古屋グランパスも改修や建て替えを求めていた。
市は来年度から現施設の問題点や、国内外のスポーツ大会の誘致に必要な収容人数などの検証に着手。再整備の方向性を早期に詰める。
現在の瑞穂競技場は瑞穂運動場内に1982年に約56億円を投じて建てられ、94年には約40億円をかけて屋根などを設置した。敷地面積は約3万3千平方メートルで、収容人数は2万7千人。
近年では施設の老朽化が目立ち、屋根の大きさや洋式トイレの設置数などは2012年に導入されたJリーグの参加要件を満たしていない。将来は瑞穂競技場でJリーグの試合ができなくなる恐れがある。
27日の市議会本会議で自民党の藤田和秀議員が同競技場の課題を指摘。市教育委員会の下田一幸教育長は「規模と機能を拡充するため議論を進める」と説明している。