福井県勝山市で大学院生の菅原みわさん(25)が殺害された事件で、福井大大学院の特命准教授、前園泰徳容疑者(42)=殺人容疑で逮捕=が自ら病院に菅原さんを搬送し、県警に当初「菅原さんが事故を起こしているのを見つけ、助けようとした」と説明したことが14日、捜査関係者への取材で分かった。事件への関与を一部認めているという。
県警は事故通報を装って殺害したことを隠そうとしたとみて、2人の間にトラブルがなかったか調べている。前園容疑者が、手などで首を絞めて窒息死させたとみられることも判明した。
前園容疑者は菅原さんの軽自動車を運転し、自ら病院に搬送。12日午前8時ごろ、妻を通じて「事故を起こした女性を病院に搬送している」と110番していた。
捜査関係者によると、司法解剖の結果、菅原さんは12日早朝に窒息死したとみられる。首にひもなどで絞められた際にできる傷痕はなかった。
福井大によると、菅原さんは前園容疑者の指導を受けながら、赤トンボの生態を研究していた。前園容疑者が中心になった2013年度の研究事業にスタッフとして参加した。前園容疑者は菅原さんが病院に運ばれた翌日の13日、福井市のキャンパスで事務の打ち合わせをしていた。〔共同〕