日銀が18日発表した2014年10~12月期の資金循環統計(速報)によると、2014年12月末の家計の金融資産残高は前年比3.0%増の1694兆円だった。17四半期連続の増加で、統計をさかのぼれる1997年12月以降の過去最高を更新した。
金融資産の約半分を占める現金・預金が32四半期(8年)連続で増えた。株高を背景に、投資信託などの評価額が上昇したことも寄与した。投資信託の保有残高は17.1%増の92兆円と過去最高を更新した。一方、債券の保有残高は26四半期連続で減少した。
国債の保有者の内訳を見ると、12月末時点で日銀は前年比39.5%増の256兆円と過去最高を更新した。保有シェアは25.0%と9月末時点の22.9%から上昇した。日銀は14年3月末以降、保有主体別に見てシェア1位となっている。
一方、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などが株式への運用資産のシフトを進めている公的年金の保有残高は57兆円。9月末の62兆円から減少した。海外勢は95兆円で保有比率は9.3%。保有残高、保有比率とも過去最高を更新した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕