川崎市川崎区の多摩川河川敷で中学1年、上村遼太君(13)が殺害された事件で、横浜地検は19日、殺人容疑で逮捕された17~18歳の少年3人について、18歳を殺人の疑いで、17歳の少年2人を傷害致死の疑いで、横浜家裁に送致した。家裁は同日、2週間の観護措置を決定、家裁によると3人は横浜少年鑑別所に収容された。
地検は「刑事処分相当」の意見を付けたかどうかを明らかにしていない。17歳の2人の容疑を傷害致死に変更した理由も説明していないが、殺意の立証が難しいと判断したとみられる。
家裁は観護措置を最長8週間まで更新できる。今後、非公開の少年審判を開いて検察官送致(逆送)や少年院送致といった処分を決定する。家裁が刑事処分相当と判断すれば、3人は逆送され、成人と同じ刑事裁判を受ける可能性が高い。
3人は2月20日午前2時ごろ、河川敷で上村君の首などを刃物のようなもので傷つけて殺害したとして、2月27日、殺人容疑で逮捕された。
捜査関係者によると、これまでの調べに、18歳の少年は「カッターナイフを使い、殺害した」と容疑を認める供述をしている。17歳の少年2人のうち1人は「『おまえもやれ』と言われ、切った」と18歳の指示があったことを供述したという。
川崎署捜査本部は今月17日、18歳の少年の供述に基づき、多摩川で上村君のスマートフォンを発見したが、凶器とされるカッターナイフ本体は見つかっていない。〔共同〕