旭硝子は25日、ベトナムで塩化ビニール樹脂の生産能力を5割増強すると発表した。現地子会社の生産能力を2016年初めに年間15万トンに高める。投資額は公表していない。塩ビ樹脂は下水道の配管や住宅建材に幅広く使われる。ベトナムでは年5%前後で市場が拡大しており、成長の続く東南アジアの需要を取り込む。
生産設備を増強する一方、インドネシア子会社からベトナムへの塩ビ樹脂原料の調達を大幅に増やして増産に対応する。ベトナムの塩ビ樹脂市場はインドネシアやタイに次ぐ東南アジア第3位の規模だ。
下水道などのインフラや住宅の整備が進み、東南アジアの塩ビ樹脂の需要は増え続ける見通し。旭硝子はインドネシアでも塩ビ樹脂の生産能力を伸ばす計画で、15年末に現在の30万トンから8割増の55万トンにする。