福岡県太宰府市の私立高校で2013年11月、3年生の男子生徒(当時18)が自殺する事件があり、学校が設置した第三者調査委員会は30日、「いじめと自殺の因果関係は明白」とする調査結果をまとめ、遺族に報告した。
調査委によると、生徒は同級生から約2年間にわたり買い物などの雑用を強要されたほか、殴る蹴るの暴行を頻繁に受けた。生徒がマンションから飛び降りる前に「(加害少年を)絶対に許さない」と記したメモから「人生への絶望感に陥り、死を選ばざるを得なかった」と認めた。
担任らは生徒が2年生の時、自殺未遂とみられる傷があることに気づいたが、調査委は「その後、生徒への対応が継続されなかった」と指摘。自殺を防ぐためには「学校と保護者の情報共有を強化し、継続的な生徒の観察が重要だ」と訴えた。
記者会見した生徒の父親(62)は「悔しくて悲しいが、いじめの内容を解明してくれた調査委に感謝したい」と話した。