【ローザンヌ=久門武史】イラン核問題の包括解決を目指す米欧など6カ国とイランの協議は、枠組み合意の目標とした3月31日に決着に至らず、4月1日にもつれ込んだ。米国務省のハーフ報道官代行は3月31日夜、「過去数日間で十分な進展があった」と強調し、協議を1日延長する方針を明らかにした。
スイス西部ローザンヌで開かれている協議には参加国すべての外相が合流し、同日深夜まで断続的に折衝を重ねた。6月末までの最終合意に向けこれまでに一致した点を文書にまとめる調整に入っており、駆け引きが続いている。ハーフ氏は「困難な問題がいくつか残っている」と指摘した。
イラン、6カ国を主導する米国ともに国内には核交渉への懐疑論がくすぶる。目標の3月末を過ぎてでも枠組み合意をまとめようとする背景には、成果を強調し対話の継続を訴える意図があるとみられる。