【NQNニューヨーク=大石祥代】1日の米株式相場は続落して始まった。午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は前日比61ドル12セント安の1万7715ドル00セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同13.323ポイント安の4887.562で推移している。ダウ平均の前日比の下げ幅は一時140ドルを超えた。雇用関連指標が市場予想に届かったことを手掛かりに米景気の先行きに慎重な見方が出て、株式に売りが先行した。
民間雇用関連サービス会社ADPが発表した3月の全米雇用リポートは、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)が前月比18万9000人増えた。増加幅は市場予想の22万5000人程度に届かず、投資家が運用リスクを回避する姿勢をとった。
小売世界最大手のウォルマート・ストアーズが下落。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が1日、同社が商品の供給側に価格の引き下げ圧力を強めていると報じた。3月の米新車販売台数が前年同月比で減少したと伝わったゼネラル・モーターズ(GM)は売りに押された。航空機のボーイングや製薬のメルクも下げている。
一方、証券会社の投資判断引き上げが伝わったヒューレット・パッカード(HP)が上昇。資産売却を発表した総合小売りのシアーズ・ホールディングスの上げが目立つ。最高経営責任者(CEO)の交代を発表したバイオ製薬のセレプタ・セラピューティクスが高い。四半期決算が減益だったものの種子・農業製品のモンサントには買いが先行した。