昨年12月、横浜市鶴見区の河川敷で男子専門学校生(当時17)を殴ったり川に落としたりした上、放置して死なせたとして、神奈川県警は11日、保護責任者遺棄致死と暴行の疑いで、同区に住む17歳の高校3年の男子3人を逮捕した。
県警によると、4人は同じ中学校を卒業した同学年。近くのコンビニで焼酎やウオツカ、缶ビールを買い、河川敷で駅名などを順番に答える「山手線ゲーム」と呼ばれる遊びをしていて、間違えたり言えなかったりすると酒を飲ませていた。
専門学校生は特に多く酒を飲まされたとみられ、高校3年の3人は逮捕前の任意の調べに「寝込んだ専門学校生を起こすために顔をたたいた」と説明。県警は、起こすための行為がエスカレートしたとみて経緯を調べる。うち1人が「救急車を呼ぼう」と提案したが、別の1人が「飲んだのがばれるから帰ろう」と話し、放置したという。
逮捕容疑は昨年12月23日午前0時ごろから同6時40分ごろまでの間、同区市場下町の鶴見川河川敷で、専門学校生を殴ったり蹴ったりした上、川に落としては引き上げるなどの暴行を加え、救護措置を取らず河川敷に放置、同日ごろ、川で水死させた疑い。いずれも容疑を認めている。
遺体は今年1月7日、現場近くで浮いているのが見つかった。県警は専門学校生が低体温症などで意識がもうろうとしたまま、川に落ちて死亡したとみている。
河川敷周辺は住宅地で、遊歩道もある。ほぼ毎日散歩しているという近所の主婦(72)は「中高生が夕方、座り込んで飲食したりたばこを吸ったりしているのをよく見掛ける。夜間は街灯がなく真っ暗で、人はほとんど通らない」と話した。〔共同〕