公明党は22日、党憲法調査会(北側一雄会長)を国会内で開いた。大型連休明けに衆院憲法審査会の改憲議論が本格化する見通しであることを受け、党として公約に掲げる「加憲」の具体的項目を再検討することを確認した。災害時の国会や政府の権限を定めた緊急事態条項を重点的に議論する方針だ。
憲法改正の党内議論は約2年ぶり。北側氏は会合後、記者団に「憲法に衆参両院議員の任期などが書き込まれ、災害時に(任期延長などの)措置はできない」と指摘。大災害が発生した際には任期満了に伴う国政選挙を延期するなど、緊急事態に対応する条項の必要性を強調した。
新しい人権である環境権については、会合で北側氏らが「加憲の対象から外すわけではないが、深く議論していく」と説明した。
安倍晋三首相は来夏の参院選後の発議を検討している。北側氏は記者団に「期限ありきではない」と性急な改憲議論には慎重姿勢を示した。