2010年に埼玉県本庄市の霊園に男性の遺体が遺棄された事件で、警視庁捜査１課は23日、男性が交際していた女性（29）から身代金として約２千万円を受け取ったとして、住所不定の無職、斎藤邦実被告（28）＝強盗致死罪などで起訴＝ら男女５人を拐取者身代金取得の疑いで逮捕した。

捜査１課によると、斎藤容疑者ら２人が黙秘し、２人は容疑を否認。１人が一部否認している。同課は斎藤容疑者が一連の犯行を主導したとみている。

逮捕容疑は10年12月16日、土屋彰勲さん（当時24）が死亡していることを伏せて女性に「２千万円持ってくれば（土屋さんを）返す」などと電話で要求、翌17日に東京都新宿区の首都高速道路の路上脇に現金入りの袋を置かせて取得した疑い。

斎藤容疑者は同年12月６～７日に土屋さんを拉致して八王子市の団地で暴行を加えて死亡させた後、土屋さん宅で現金約300万円を奪い、10～11日に本庄市の霊園に遺体を遺棄したなどとして起訴されている。