財務省が13日発表した2014年度の国際収支状況(速報)によると海外とのモノやサービスの取引や投資の状況を示す経常収支は7兆8100億円の黒字だった。経常黒字額は、貿易赤字が膨らんだ13年度の1兆4715億円から回復した。増加は4年ぶり。円安を背景に訪日する外国人が増え、旅行収支が改善した。外国債の利払いや外国株式の配当などの投資収益も増加した。
貿易収支は6兆5708億円の赤字(前年度は11兆187億円の赤字)だった。原油価格の下落で原燃料の輸入額が減少。円安で円換算の輸出額が増えたことで収支が改善した。外債の利払いや外国株の配当が増え、第1次所得収支は19兆1369億円の黒字(同17兆3820億円の黒字)だった。
同時に発表した3月の経常収支は2兆7953億円の黒字だった。黒字は9カ月連続。(前年同月は1306億円の黒字)QUICKがまとめた民間予測の中央値は2兆655億円の黒字だった。貿易収支は6714億円の黒字、第1次所得収支は2兆3265億円の黒字だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕