【ニューヨーク=平野麻理子】欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は14日、現行の大規模な量的緩和策について、インフレ目標を達成するまで「必要な限り継続する」との考えを示した。欧州では経済指標が小幅に改善し、ECBが月600億ユーロ(約8兆1600億円)の債券買い入れ策を打ち切るとの懸念が浮上し、このところ金利が急上昇していた。
ワシントンの国際通貨基金(IMF)本部で開かれた講演で語った。ドラギ氏は「すでに資産価格や景況感に(金融緩和の)効果が見られるが、重要なのは投資や消費、インフレ率に同様の効果を確認することだ」とした。ECBは年2%弱のインフレ目標を掲げる。
欧州連合(EU)が13日発表した2015年1~3月期のユーロ圏の域内総生産が実質0.4%の伸びとなるなど欧州では経済指標が改善している。