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東北の地銀、10行・グループが最高益 前期

作者:佚名  来源:nikkei.com   更新:2015-5-16 21:55:54  点击:  切换到繁體中文

 

東北の地方銀行13行・グループの2015年3月期決算が15日、出そろった。10行の連結純利益が増加し、いずれも最高となった。超低金利や顧客獲得競争で貸出金の利息収入が軒並み減少したものの、株式売却益の計上や保険拡販による手数料収入の増加で補った。不良債権の処理費も減った。運用益への依存度が高まっており、今期の連結業績見通しには慎重な銀行も多い。


15日は青森銀行、岩手銀行、七十七銀行、山形銀行、東邦銀行、福島銀行、大東銀行に加え、仙台銀行ときらやか銀行を傘下に持つじもとホールディングス(HD)の計8行・グループが決算を発表した。好業績を映し、岩手銀行、七十七銀行、東邦銀行、大東銀行、じもとホールディングスの5行・グループが前期の配当を増やした。


純利益の増加率が2.3倍と最も大きかった青森銀行は、株式売却益が2.7倍に膨らんだうえ、国債等の償還益を計上した。手数料収入も増えた。七十七銀は投資信託などを拡販し、手数料数入が膨らんだ。東日本大震災で被災した取引先の販路開拓を支援するなどして業績や財務内容が改善し、不良債権に関連するコストが減少したことも寄与した。


もっとも、本業の融資の収益力は低下している。3月末時点の貸出金残高(単体)は北日本銀行を除く12行・グループで14年3月末の残高を上回ったものの、日銀の金融緩和や他の金融機関との競争激化などで各行の貸出金利は一段と低下した。貸出金利息収入は軒並み減少しており、本業のもうけを示す実質業務純益(単体)は4行・グループで減少した。


七十七銀行の氏家照彦頭取は「低金利の状況は今後も相当続くと覚悟せざるをえない」と指摘する。今後は有価証券運用の対象を株式などに拡大し、収益の底上げに努める考えだ。荘内銀行と北都銀行を傘下にもつフィデアホールディングスの里村正治社長は「農業や医療・介護、再生エネルギーなど新たな成長分野の資金需要を取り込みたい」と話し、融資を増やし利益を確保する考え。


ただ、東北地方では今後、復興需要が一巡するうえ人口減少で地域経済が縮小する公算が大きい。融資先の獲得競争は激化しそうだ。日銀仙台支店によると東北6県の銀行(ゆうちょ銀除く)店舗の貸出金残高は2月末時点で前年比3.8%増と全国の伸び率を0.4ポイント上回った。日銀の担当者は「徐々に全国水準に近づいている」と話す。



 

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