【モスクワ=共同】ロシア宇宙庁は16日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で同日行われたロケット「プロトンM」の打ち上げが失敗したと発表した。インタファクス通信によると、発射から498秒後にエンジンに異常が発生、墜落した。
16日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた「プロトンM」ロケット。この後、エンジンに異常が起きて墜落した=ロイター
ロシアは4月に無人宇宙船プログレスを載せたロケット打ち上げに失敗したばかり。これに伴い日本人飛行士の油井亀美也さんが搭乗する宇宙船ソユーズの打ち上げも約2カ月延期された。ロシアの宇宙開発は近年、失敗が相次いでいる。
プロトンMは3段目のエンジンの不具合によって制御できなくなり、搭載していたメキシコの通信衛星と共に墜落した。墜落場所はロシア東シベリアのザバイカル地方とみられている。今後のプロトンMの打ち上げ計画は延期される見通しとなった。
プロトンMの打ち上げは2013、14両年にも失敗している。
ロシアはロケット打ち上げの失敗が続いているほか、極東アムール州に建設中の新たな「ボストーチヌイ宇宙基地」では資金が横領されたとみられる事件があり、作業員への給与が未払いになる問題も起きた。