大阪府豊中市のマンションで住人の滝畠裕美さん(33)が殺害された事件で、上原亮宏容疑者(53)=殺人未遂容疑で現行犯逮捕=が事件直前の数分間、マンションの通路で滝畠さんと立ち話をしていたことが29日、大阪府警捜査1課への取材で分かった。防犯カメラに映像が残っていた。府警は同日、容疑を殺人に切り替えて、上原容疑者を送検した。
凶器とみられるサバイバルナイフについて、上原容疑者が「普段から持ち歩いていた」と供述していることも判明。同課は計画性の有無など事件の詳しい経緯について調べている。滝畠さんが第2子を妊娠していたことも分かった。
同課によると、上原容疑者は自宅がある6階のエレベーター前で、同じ階に住む滝畠さんの首などを切りつけ、殺害したとされる。マンション通路にある防犯カメラには、上原容疑者と滝畠さんがエレベーターを降りた後、数分間話す様子が映っていたという。
上原容疑者は「殺すつもりはなかった」と殺意を否認する一方、「6階の全住人が私を監視しており、我慢の限界だった」などと意味の通らないことも話している。