神奈川県箱根町の箱根山・大涌谷周辺の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられてから、6日で1カ月を迎えた。半径約300メートルの避難指示区域に温泉の湯の供給設備を持つ業者の従業員は、パイプに付いた硫黄成分を取り除くなどの設備のメンテナンスをするため、この日も区域内に立ち入った。
箱根町はレベル引き上げ後の5月7、8日に立ち入りを許可した後、部分的な隆起が観測されたことを受けていったん見送り、強固な安全装備を持つことを条件に許可を再開。業者によると、5月14日以降は、ほぼ毎日、避難指示区域内で作業を続けている。
6日も、ヘルメットをかぶり、樹脂製の防護盾を持った従業員が13人で作業に向かった。
最も蒸気が強く出ている場所から半径200メートルは引き続き立ち入りが規制されており、業者によると、メンテナンスできる設備が限られるため、供給できる湯量はレベル引き上げ前の1日4千~4500トンから約3600トンに減少している。〔共同〕