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トルコ総選挙、与党が過半数割れ 大統領の影響力低下

【イスタンブール=佐野彰洋】任期満了に伴うトルコ国会(一院制、定数550)の総選挙が7日投開票された。地元メディアによると、保守系の与党・公正発展党(AKP)の獲得議席数は258にとどまり、2002年の政権獲得以来、初めて過半数に届かなかった。エルドアン大統領が求めた大統領権限を強化する憲法改正は難しくなり、自身の影響力の低下も避けられない。


保守系与党・公正発展党(AKP)は2002年の政権発足以来、初の過半数割れに追い込まれた=ロイター


 


保守系与党・公正発展党(AKP)は2002年の政権発足以来、初の過半数割れに追い込まれた=ロイター


AKPは第1党の座は維持したが、過半数に届かないとの予想は直前まで少なかった。党首のダウトオール首相は同日、アンカラの党本部で演説し「AKPが勝者だ」と語った。だが他党との連立交渉は難航する見通しで、早期の解散総選挙の可能性が早くも浮上している。


地元メディアによると、開票率100%でAKPの得票率は前回総選挙から9ポイント低い40.8%にとどまった。少数民族クルド人中心の国民民主主義党(HDP)は政党単位で初めて総選挙に挑戦し得票率13.1%で、議席獲得に必要な10%を超えた。AKPを過半数割れに追い込む立役者となった。


AKPは選挙戦ではエルドアン氏の権限強化を可能にする憲法改正を公約に掲げた。11年間首相を務めた後に大統領に転じた同氏は中立の立場を逸脱して全国を遊説したが、過度な権力集中に有権者の警戒感が強まった格好だ。


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