インターネットで向精神薬を不正に販売したとして、兵庫県警生活経済課は11日までに、東京都世田谷区東玉川2のマンション経営、小岩井由香容疑者(55)を麻薬取締法違反(営利目的譲渡)の疑いで逮捕した。小岩井容疑者は生活保護受給者が無料で処方された薬などを買い取り、ネットのSNS(交流サイト)で顧客を集めて販売していたという。
同課によると、小岩井容疑者は「向精神薬を売ったことに間違いない」と供述している。2009年1月~今年4月、167人の顧客に向精神薬などを販売し、計約2800万円を売り上げていたとみられる。
同課は11日までの同容疑者宅への捜索で、約260種類、約2万7500点の薬を押収した。
逮捕容疑は今年2月10日、向精神薬である「リタリン錠10ミリグラム」5錠をメール便で送り、長野県の女性(21)に4千円で販売した疑い。
同課によると、昨年、兵庫県内の20代男性が向精神薬による急性薬物中毒で死亡し、男性の向精神薬の入手経路を調べたところ、小岩井容疑者が浮上したという。