29日午前の東京外国為替市場で円相場は続伸した。12時時点は1ドル=123円09~12銭近辺と前週末17時時点に比べ27銭の円高・ドル安となっている。ギリシャへの支援協議の決裂で同国のデフォルト(債務不履行)リスクが高まり、安全資産とされる円が買われた。対ドルでは朝方に、一時1ドル=122円11銭近辺と約1カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけた。その後、日銀の黒田東彦総裁が28日の国際決済銀行(BIS)年次総会のパネルディスカッションで「(物価上昇率2%達成への)シナリオに対するリスクは看過できない」となどと述べたのが伝わり、日銀の追加緩和への期待で円相場は伸び悩んだ。11時前には123円19銭近辺まで上げ幅を縮小する場面があった。
9~12時の円の高値は122円45銭近辺、安値は123円19銭近辺で、値幅は74銭程度だった。
円は対ユーロでも続伸した。12時時点は1ユーロ=135円54~57銭近辺と同2円68銭の円高・ユーロ安となっている。ユーロは幅広い通貨に対して売られている。
ユーロは対ドルで下落した。12時時点は1ユーロ=1.1010~13ドル近辺と同0.0194ドルのユーロ安・ドル高となっている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕