日銀が2日発表した6月のマネタリーベース(資金供給量、月末残高)は5月末から約17兆6633億円増加の325兆477億円だった。月末残高は11カ月連続で過去最高を更新した。日銀による大規模な金融緩和に伴い、資金供給量の増加が続いている。
6月は資産買い入れの規模は前月よりもやや減少した。一方、国債の償還額が増えたことや、年金の定時払い込みがマネタリーベースの増加に寄与した。前月比の増加率は5.8%と、5月(0.5%)から大幅に伸びた。
6月の平均残高は前年同月比34.2%増の313兆770億円だった。内訳は日銀当座預金が53.0%増の218兆7786億円。紙幣の発行残高は4.7%増の89兆6714億円だった。貨幣(硬貨)の流通高は0.7%増の4兆6270億円だった。
マネタリーベースは市中に出回るお金(紙幣、硬貨)と金融機関が日銀に預ける当座預金の合計。日銀は「年間約80兆円に相当するペース」でマネタリーベースを増やす方針を昨年10月に決めている。