奈良県警は5日、同県香芝市の市立真美ケ丘東小6年森田琴音さん(11)が4日午後から行方不明になっていることを明らかにした。事件に巻き込まれた可能性もあるとみて、公開捜査に踏み切った。
県警によると、琴音さんは4日午後1時半ごろ、両親と姉の4人で香芝市内のリサイクルショップ「開放倉庫香芝店」の北館へ買い物に訪れた。午後1時50分ごろ、母親に「トイレに行ってくる」と言って店を出てから、姿が見えなくなった。
帰ってこないのを不審に思った母親が、北館と道路を挟んだ南館にある女子トイレに行くと、個室に琴音さんの水色サンダルの片方が落ちていた。午後2時前、付近にいた休憩中の男性従業員が「きゃー」という女性の悲鳴を聞いたという。
琴音さんは身長約145センチ。肩までのストレートの黒髪で、灰色の半袖Tシャツに紫色のチェックのキュロット姿だった。財布や携帯電話などは持っていなかった。
北館入り口に設置された防犯カメラには午後1時50分ごろ、琴音さんの姿が写っていた。女子トイレは南館の店外から出入りする構造だった。
現場の開放倉庫香芝店は、JR和歌山線志都美駅の南約700メートル。同店のホームページによると、古本や古着、家電製品などを扱う。
県警は4日以降、店の周辺や付近の幹線道路を中心に捜索しているが、有力な手掛かりはつかめていないという。
近くの自動車販売店の男性は「普段は昼間も人通りが多い場所。警察官や報道陣が大勢集まっていて驚いた」と話した。別の自動車部品販売店の女性は「昨日は警察官が店の駐車場に来て、何か落ちていないか探していたようだ」と語った。〔共同〕