台風11号は17日、四国、中国地方を通過して日本海に抜けた。気象庁によると、18日朝までに熱帯低気圧となる見込みだが、動きが遅く大雨が続く地域もある見通し。被害は西日本を中心に増加し、新たに2人が死亡。16日に兵庫県で亡くなった2人と合わせて死者は4人となった。
17日は滋賀県高島市の琵琶湖で男性会社員(39)が浮いているのが見つかり死亡が確認された。近くにウインドサーフィンのボードがあった。兵庫県赤穂市の川では無職女性(82)の遺体が見つかった。滋賀県長浜市では祖父宅に遊びに来ていた男児(2)が水かさの増した川で溺れ、意識不明の重体。
総務省消防庁の午後7時50分現在の集計では、埼玉県桶川市で県立高の女子生徒が用水路へ流されたとみられ行方不明になったほか、全国で55人が重軽傷を負った。住宅は1棟が半壊、29棟が一部損壊。床上・床下浸水は190棟に上った。
避難指示や避難勧告は関東から中四国にかけての広範囲で最大延べ36万5千世帯の約87万人が対象となったが、うち半数は台風の通過に伴って解除された。
気象庁は18日午後6時までの24時間に多い所で東海250ミリ、北陸150ミリ、関東甲信100ミリの雨量が見込まれるとして、土砂災害などへの警戒が必要としている。〔共同〕