2009年に行方不明になった長野市のスポーツインストラクター、寺沢龍太郎さん(当時19)の遺体が新幹線高架下から見つかった事件で、長野県警が殺人容疑で逮捕したいずれも当時17歳の元少年2人のうち、長野市の男(23)の母親が、遺体を運び、埋める作業の一部を手伝った疑いがあることが11日、捜査関係者への取材で分かった。
県警はすでに母親から事情を聴いており、当時の詳しい状況を捜査している。死体遺棄罪は公訴時効(3年)が成立しているとみられる。
また、当日は寺沢さんが男を呼び出し、しなの鉄道北しなの線北長野駅近くの駐車場で殺害されたとみられることも捜査関係者や、逮捕された同県須坂市の男(23)の弁護人への取材で判明。殺害現場は、遺体が見つかった長野市三才の新幹線高架下からは約3キロ離れている。
弁護人によると、須坂市の男は殺害の共謀を否認している。長年友人だった長野市の男に「トラブルがあり、仲裁してほしい」と頼まれて同行し、寺沢さんとは初対面だったと説明。少し離れた場所で様子をうかがっていたが、殺害の瞬間は見ていないという。
遺体はいったん長野市鬼無里の山中まで車を使って2人で運び、その後穴を掘り、約1週間後に埋めたという。須坂市の男は当初は穴掘りを手伝ったが、遺体を埋める時には立ち会わなかったとしている。〔共同〕