川崎市消防局などに入った連絡によると、24日午前11時35分ごろ、同市川崎区浮島町1の日鉄住金鋼管の川崎製造所で火災が起きた。解体中の倉庫から出火したという。消防によると、逃げ遅れやけが人の情報は入っていない。
火災で黒煙に包まれる日鉄住金鋼管の川崎製造所=24日午後0時6分、川崎市川崎区(共同通信社ヘリから)
隣接する花王の工場では、屋外に置いてあった段ボールなどに延焼したため、同社は工場の従業員約600人を避難させた。
消防などによると、出火したのは敷地内の平屋建ての倉庫1棟。消防車や消防ヘリなどが出動し、消火活動にあたった。神奈川県警川崎臨港署によると、倉庫は数週間前から解体作業をしており、この日の作業中に火花が散って引火したとの情報があるという。
同製造所は羽田空港の国際線ターミナルから、そばを流れる多摩川を挟んで1キロほどの位置にある。倉庫からは黒煙が上がったが、国土交通省東京空港事務所や航空各社は「火災による運航への影響はなく、風向きに注意しながら運航を続ける」としている。
日鉄住金鋼管によると、同製造所は敷地面積が2万800平方メートルで、建屋面積は1万2千平方メートル。配管用鋼管などを製造していた。