医療用品メーカーのダイヤ工業(岡山市)は29日、安価な電動義手「finch(フィンチ)」を来年1月に発売すると発表した。オーダーメードではなく、ベルトを用いて腕に取り付ける構造にすることで汎用性を高めた。プラスチック製で重量は380グラム、価格は税抜きで10万円になる見通し。従来の電動義手は100万円を超える高価なものが多く、価格を下げることで義手利用者の増加を目指す。
筋肉の動きに合わせて隆起する皮膚の動きをセンサーで読み取り、義手の指先部分を開閉する。500グラムまでのものであれば持ったり動かしたりできる。高価な義手は筋肉を動かす際に発生する微量な電流を利用するものが多い。
腕に取り付ける部分は切れ込みが入っており、腕の太さに応じて容易に取り付けが可能。10月に東京で開催される国際福祉機器展に出展。モニターを募り、使い勝手やサイズについて要望を聞き改良を加える。