中国疾病予防管理センターの趙文華研究員によると、人体の健康を維持するためには栄養補給が必要だ。人体の免疫力を高め、新型コロナウイルスの感染を防止できる。上海新型コロナウイルス肺炎治療専門家チーム長を務める復旦大学付属華山病院感染科科長の張文宏氏も、軽症者は栄養補給と正常な生活によって免疫力を高めることで、ウイルスに対抗できるとみている。人民網が伝えた。
◆次の取り組みで免疫力を保護
1.運動する時間を作る
北京体育大学運動人体科学学院准教授の蘇浩氏は、「運動により体温を高めることができる。血液循環を促進し、心肺機能を改善し、さらに免疫細胞のウイルスへの攻撃を促進できる。運動する時間のない人は、昼食後に30分散歩するか、通勤・退勤時に手前の駅で降りて目的地まで歩く。またエレベーターの代わりに階段を上がるのもいいだろう。やや息が上がり、少し発汗する程度でよい」と述べた。
2.1日3食を欠かさない
中国登録栄養士の陳彩霞氏は、「朝昼晩のすべてを欠かさない。3食の量を合理的に配分し、カロリー配分は3:4:3とするのがベスト。暴飲暴食を避けるため、普段からナッツやヨーグルトなどを間食として準備する。外で食事する場合は、肉・魚料理ばかりにならないようにする。葉野菜を注文し、最初にスープを飲むことで満腹感を出し、食べ過ぎを回避する」と提案した。
3.鼻の潤いを維持
鼻が乾燥すると、空気中を漂う病原菌やウイルスが呼吸器を通じ体内に入りやすく、そこから繁殖し免疫系を攻撃することになる。周囲の湿度に常に注意し、乾燥し過ぎている場合は加湿器を使い、鼻の潤いを維持する。または顔や手を洗う時に鼻も清潔にすることで、鼻粘膜炎症になる可能性を下げる上、内部の汚染粒子や細菌など、炎症を起こす物質を取り除くことができる。
4.水を多く飲み、代謝物を排出
陳氏は「水をあまり飲まないと体の免疫力が低下し、多めに飲むと疾病の回復にプラスだ。これは人体が毎日多くの代謝物を生み、一般的には尿によって排出するからだ。排尿が少ないと代謝物がたまり、免疫系が損なわれる」と述べた。
5.仕事と休息のバランスを
蘇氏は「体が長期的に疲れていると精神的な疲れも生じ、免疫力が徐々に低下し、外からのウイルスや細菌からの攻撃に耐えられなくなり、病気になってしまう。仕事を適度に留め、体が疲れ心が奮わない場合にはその日の睡眠と食事を適時調整する。緑色野菜や乳製品を多めに摂取し、ビタミンと高品質のタンパク質を補給する。運動も適度にし、疲れた場合は運動量を減らし睡眠を確保する」と提案した。
6.体重に注意し、糖分を控える
カナダ・マックマスター大学の研究によると、肥満はインフルエンザにかかりやすい最大の危険要素だ。
体の健康を維持するため、体重を基準値内でキープする。ボディマス指数(BMI)を18.5−23.9の範囲内にする。計算方法は[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]。この数値が24以上の場合は食べる量を調整し、運動量を増やし、体脂肪率を下げ、筋肉を増やし、体の代謝をよくする。肥満の場合は糖分の摂取を控える。糖分は高カロリーで体重が増えやすい以外にも、「American Journal of Clinical Nutrition」に掲載された研究によると、白血球の殺菌力にも明らかな影響を及ぼすという。
7.睡眠時間を確保し徹夜を減らす
仕事による徹夜を極力減らす。夜にスマホをいじりたいという欲望に勝てない場合、自動電源オフを設定するか睡眠管理アプリをダウンロードする。陳氏は「徹夜せざるを得ない場合は、失われたエネルギーを極力補給する。例えば牛乳を飲めば胃腸の調子を快適に整えることができ、その中にオートミールを入れてもよい」と提案した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年4月13日