埼玉県熊谷市の6人殺害事件で、県警は8日、50代夫婦を刺殺した疑いで逮捕状を取っていたペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者(30)を同日、逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。ナカダ容疑者は頭の負傷で入院中だったが退院し、熊谷署に移送する見通し。
逮捕状の容疑は、9月14日、熊谷市見晴町の田崎稔さん(55)宅で、田崎さんと妻、美佐枝さん(53)を刃物で刺し、殺害した疑い。
ナカダ容疑者は、9月16日に死亡した加藤美和子さん(41)と娘2人の自宅2階で、包丁を持っているところを捜査員に発見された。窓から転落して身柄を確保されたが、頭を強く打ち意識不明となって県内の病院に搬送された。同月24日に意識が戻り、取り調べや勾留に耐えられるかを医師や県警が検討していた。
捜査関係者によると、田崎さん宅で採取された唾液のDNA型がナカダ容疑者と一致。夫婦が倒れていた2階の壁には外国語のような意味不明の血文字も残されていた。
9月16日に殺害されているのが見つかった白石和代さん(84)宅も含めた3つの事件現場には同じ運動靴のような足跡が残され、ナカダ容疑者の靴と酷似。また、いずれの現場も被害者ではない第三者が飲食した形跡があった。〔共同〕