東京地検特捜部は21日、顧問先の企業に脱税を指南したとして、いずれも国税OBの元税理士、植田茅容疑者(70)=東京都新宿区=と税理士、松本剛容疑者(54)=世田谷区=ら4人を法人税法違反(脱税)容疑で逮捕した。
顧問先はシステム開発会社「システムソリューションズ」(府中市)。ほかに逮捕されたのは、いずれも同社の実質経営者の山辺英人容疑者(35)=渋谷区=と小林理容疑者(48)=横浜市。
4人は共謀し、架空の外注費を計上するなどの方法で、システム社の2012年4月期の所得約11億5400万円を隠し、法人税約3億4500万円を免れた疑いが持たれている。
植田、松本の両容疑者は、システム社の法人税の確定申告手続きに関与する過程で、脱税を指南したとみられる。
関係者によると、植田容疑者は、ほかにも医療法人やホームページ制作会社など複数の企業などの脱税行為に関与した疑いも持たれている。特捜部は21日、東京都内の事務所など関係先を家宅捜索しており、押収資料の分析などを通じて実態解明を進める。