整理回収機構(RCC)の債権回収を免れようと資産約2億円を隠したとして、京都府警は26日、元不動産会社経営、西山正彦容疑者(69)ら6人を強制執行妨害の疑いで逮捕した。
捜査関係者によると、西山容疑者は2013年11月ごろ、親族が経営に関わる京都市の会社名義の口座からカナダの別会社名義の口座に、自身の資産約2億円を借金の返済名目で移し、RCCの債権回収を妨げた疑いが持たれている。
西山容疑者が経営していた会社は1989~92年、住宅金融専門会社(住専)の「住宅ローンサービス」から借りた約180億円を返済しておらず、RCCが債権を引き継いでいた。
西山容疑者はその後、資金を複数の海外会社を経由して親族の会社名義の口座に移しており、京都地裁は13年10月、同容疑者が親族会社を利用して資金管理をしていたと認める判決を出した。
西山容疑者は80年代、拝観料にかける古都保存協力税(古都税)問題で、京都仏教会側の交渉役などを担った。〔共同〕