30日の東京外国為替市場で円相場は小幅に反発した。17時時点は１ドル＝120円73～76銭と、前日の同時点に比べ４銭の円高・ドル安だった。日銀は30日に開いた金融政策決定会合/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EAE3E1E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXで「量的・質的金融緩和」の現状維持を決めた。追加の金融緩和を予想していた市場参加者から円買い・ドル売りが入り、120円29銭近辺まで上昇した。日銀が15時に公表した「経済・物価情勢の展望（展望リポート）/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EAE6E0E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX」で、物価上昇率２％の政策目標の達成時期を先送りし「市場で早期の追加緩和観測が後退した」（国内銀行）ことも円買い・ドル売りを誘った。

円は上値余地も限定的だった。一時は下げに転じ、１ドル＝121円50銭近辺まで売り込まれた。日銀が政策の現状維持を決めた後の円高・ドル安の勢いが続かず、投機的な円買い・ドル売りの持ち高整理を促した。外為証拠金（ＦＸ）取引を手掛ける個人投資家からは損失覚悟の円売りが出た。日経平均株価/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2E4EBE2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXが急速に上げ幅を広げ、「低リスク通貨」とされる円の売りにつながった面もあるようだ。９～17時の値幅は１円21銭程度と大きかった。

円はユーロ/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EBE7E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXに対しては７営業日ぶりに反落した。17時時点は１ユーロ＝132円66～70銭と前日17時時点に比べて72銭の円安・ユーロ高水準で推移している。前日発表の10月のドイツ消費者物価指数/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5E5E2EAE2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX（ＣＰＩ）速報値が市場予想を上回り、欧州中央銀行/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE6E0E2E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX（ＥＣＢ）の追加緩和観測がやや後退し、ユーロ高が進んだ前日の海外市場の流れを引き継いだ。日銀金融政策の現状維持を受け、一時は対ユーロでも円買いが優勢になったが、戻り待ちの円売りや日経平均の上昇を受けた円売りが出て円の重荷になった。

ユーロは対ドルでは３日ぶりに反発した。17時時点では１ユーロ＝1.0985～88ドルと、同0.0060ドルのユーロ高・ドル安だった。ＥＣＢの追加緩和観測の後退で対ドルでもユーロ買いが入った。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕