旭化成建材(東京・千代田)の杭(くい)打ち工事のデータ流用で4日、東京都や山口県、長野県などで新たに流用が見つかった。いずれも建物に異常は見つかっておらず、自治体は安全性に問題はないとしている。
東京都新宿区によると、区立中学校と保健センターなどが入る複合施設の2施設で流用が見つかった。計158本の杭のうち、5本でデータ流用があった。区が同社に確認したところ、流用を認めたという。
山口県では、岩国市の道路下に埋めてある県有施設のコンクリート水路を支える杭4本で、データ流用が見つかった。目視による調査で、異常がないことを確認したという。
このほか、長野市の信州大学内にある産学の連携施設や石川県小松市の特別養護老人ホーム、さいたま市の県営住宅でも流用が発覚。北海道では、札幌市東区の水防資材倉庫工事と、千歳市の貯水池工事で見つかった。