【シドニー=高橋香織】オーストラリアのエネルギー大手サントスは9日、南東部ビクトリア州沖で開発中のガス田「キッパー」の権益35%を三井物産子会社に売却することで合意したと発表した。価格は5億2000万豪ドル(約450億円)。同ガス田は豪英資源大手BHPビリトンと米石油大手エクソンモービルが32.5%ずつ権益を保有している。
キッパーは沖合45キロに位置する国内供給向けの中規模ガス田。2016年中の生産開始を予定している。売却は政府承認や事業パートナーが先買権を行使しないことが要件で、サントスは16年3月までの手続き完了を目指す。
サントスは売却益を負債返済に充てる。同日、デイビッド・ノックス最高経営責任者(CEO)が来年始めに退任し、豪エンジニアリング会社CEOのケビン・ギャラガー氏が後任に就く人事も発表した。