石油は大自然の人類への贈り物だ。ほぼすべての油田で油、水、ガスが3相共存しており、油田の開発と2次・3次採油の実施により、採油の総量と各相の含有量が絶えず変化する。生産の過程における油、水、ガスの生産量を正確に導き出し、油井の動的情報をモニタリングし、生産措置の有効性を評価し、油井の開発価値を判断するためには、リアルタイムで動的に油、水、ガスの流量と総流量を測定する計器が必要だ。光明日報が伝えた。
国家重大科学計器設備開発特定プロジェクトと中国科学院戦略的先導特定プロジェクトのサポートを受け、中国科学院力学研究所の呉応湘研究員が率いる科学研究チームはこのほど、油、水、ガス混合流量の計量の難題を解消し、従来の試験の原理を突破した。科学技術部(省)のプロジェクト検収において、専門家チームは一致して「同プロジェクトは油、水、ガス分離と計量計器の研究開発におけるすべての内容を順調に完了した。各審査指標がいずれも任務の基準を満たした。独自の知的財産権を持つ複数の革新的な研究成果を上げた」と判断した。
同時にこの成果により、実用化と産業化のスムーズな実現に成功した。彼らが開発した油、水、ガス流量計が、遼河油田、中海油南海油田、大慶油田などの生産現場で応用された。国内外に先駆け油井生産液の混合のスピーディで正確な計量を実現するとともに、同技術を軸とする「安徽中科引力科技有限公司」を設立し、技術の産業化を推進している。
同社の張勇社長によると、海上掘削プラットフォームと遼河油田の現地試験において、測量の不確かさが3%以内に収まり、世界トップ水準に達した。測量の精度が高く、リアルタイム・オンラインで、コンパクトで、放射源がなく、適用範囲が広いという優位性がある。海上掘削プラットフォームが使用する従来の試験分離器と比べると、この流量計の体積はその100分の1に過ぎない。「海上掘削プラットフォームは、1平方メートル当たりの建設費とランニングコストが高額だ。1平方メートルの節約だけでも、生産コストを大幅に引き下げることができる」(編集YF)
「人民網日本語版」2020年10月23日