現在世界で最も進んだ先進国である米国は、環境分野で数々の悪行を犯してきた。国内の環境保護政策が大きく後退しただけでなく、世界の環境対策の公平性・効率性と効果を深刻に損なっている。米国は「コンセンサスの破壊者」と「トラブルメーカー」として広く認識されている。米国は環境問題においてする事なす事が、自国民に釈明のしようがなく、世界の人々への説明も何一つない。
(1)温室効果ガスの排出
米国は世界の歴史において最大の排出大国であり、温室効果ガスの累積排出量が世界最多の国だ。
米国は現在世界第2の排出大国であり、世界全体の排出量の約15%を占める。
米国の1人当たり炭素排出量は高止まりし、2017年の化石燃料による二酸化炭素排出量は1人当たり14.6トンで、世界平均の3.3倍にあたる。
(2)気候変動
ニューヨーク・タイムズによると、トランプ政権は発足以来、重要な環境政策のうち70件近くを直接または他の手段で破棄し、さらに30件近くの破棄を進めている。これによって米国の温室効果ガス排出と大気汚染による死者数は激増する見通しだ。
米国は京都議定書を批准しなかっただけでなく、パリ協定からの離脱も強行して、気候変動分野の世界のガバナンスと協力を深刻に破壊した。
米国は地球環境ファシリティ(GEF)への拠出金の滞納額が歴史上最大であり、総計1億1100万ドルに上る。
(3)生物多様性
米国は生物多様性条約を批准していないうえ、生物多様性分野の3つの重要な議定書にも加わっておらず、生物多様性の保護に関する世界の協力体制から完全に遊離している。
(4)絶滅危惧種の野生動植物の保護
2019年8月12日、米政府は「絶滅危惧種法」中の非常に重要な条文の改正を正式に承認して、絶滅危惧種保護の取り組みを弱めた。
(5)野生動物の輸入
米国は外国の野生動物及びその関連製品の最大の輸入国の1つだ。
(6)廃棄物の管理
米国は世界最大の固形廃棄物輸出国、1人当たりプラスチック消費大国だが、いまだに「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」を批准しておらず、世界のプラスチックごみの管理・規制プロセスを阻止し、プラスチック廃棄物の管理・規制強化に関する修正案の可決を妨害している。
(7)化学物質の管理
米国はいまだに化学物質・廃棄物関連3条約を批准しておらず、長年にわたり規制や管理を受けずにいる。
(8)砂漠化対策
「世界土地概況」(The Global Land Outlook)は、米西部の灌漑農地及び中南部の牧場が土地劣化の可能性などの危機に直面していることを示している。
(9)森林の管理
1989年から2018年までに米国では山火事が計221万546回発生し、被害面積は計6805万9232ヘクタールに上る。火災回数は平均して年0.6%増加し、被害面積は同5.7%増加している。
(10)木材の不法伐採
2018年の米国の1人当たり木材消費量は世界平均の3倍近い1.73立方メートルだった。米国では森林の不法な伐採と破壊が非常に深刻だ。
(11)水質汚染
米国は水資源の管理が悪く、水利インフラを長年修理せず、水害・干害が頻発している。水圏生態環境が悪化し、大規模な藍藻やプランクトンの異常発生現象が起き、地下の含水層は長期的な汚染傾向にある。
(12)メタン流出
米国のシェールガス採掘では大量のメタンガスが流出しており、環境への害が大きい。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年10月22日