北海道銀行は11日、2015年4~9月期決算を発表した。単体の税引き利益は36%増の96億円で、上期としては過去最高となった。有価証券の運用益や取引先の倒産に備えた与信費用の減少が寄与した。ただ、資金需要が伸び悩むなか、金利低下で利ざやが薄く、経営の重荷となる状態が続いている。
本業のもうけを示す実質業務純益は18%増の143億円だった。純利益は、共にほくほくフィナンシャルグループ傘下に入る北陸銀(82億円)を3年ぶりに上回った。記者会見した道銀の笹原晶博頭取は「中間利益は過去最高だが手放しで喜べない。貸出金利息は低下傾向が続いている」と話した。
9月末の貸出金は1年前から微減の3兆1863億円だった。道外での地方公共団体向けの貸し出しを減らした。
同行は同日、16年3月期通期の業績予想を修正した。経常収益は15年3月期から2%減の840億円と8月の前回予想から20億円上方修正した。一方、株式相場の値動きが荒いことなどを背景に有価証券の運用を慎重にみて、コア業務粗利益は4%減の657億円と6億円下方修正した。