【ワシントン=吉野直也】米国務省のトルドー報道部長は30日の記者会見で、トルコ軍によるロシア軍機撃墜について「ロシア軍機がトルコ領空を侵犯したという証拠がトルコと米国の双方にある」と明言した。「トルコはロシア軍機の操縦士に複数回にわたり領空侵犯を警告したが、操縦士からは反応がなかった」と指摘した。
トルドー氏は「米国はトルコが領土と領空を防衛する権利を支持する」と表明した一方で「ロシアとトルコが緊張を高めないようあらゆる手段を講じて話し合うべきだ」と求めた。
これに先立ちオバマ米大統領はパリ郊外の第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)会場で、ロシアのプーチン大統領と会い「ロシアとトルコの双方が緊張緩和に取り組むべきだ」と訴えた。