中谷元・防衛相は9日、神戸市内の三菱重工業と川崎重工業の潜水艦工場を訪れ、建造現場や溶接技術の実習所を視察した。オーストラリアが外国との共同開発・生産を探る新型潜水艦を受注する場合、現地で技術者の養成に取り組む考えを示した。
三菱重工によると、一人前の技術者を育てるのに5年程度かかるという。防衛相は「豪州を含め日本の潜水艦技術は国際的に注目されている。技術基盤の強化や国際協力に取り組んでほしい」と激励した。
政府は豪州の新型潜水艦の受注をめざしており、11月30日に提出した事業計画案では現地で開発・生産する案も盛りこんだ。事業計画案は技術習得を促すための「豪州トレーニングセンター」の設置も提案している。