ヤンキース時代の松井秀喜氏
「ゴジラ」「鉄人」が野球殿堂に名を連ねた。15日、野球殿堂博物館が今年の野球殿堂入りを発表。「ゴジラ」の愛称で親しまれ、巨人などで活躍した松井秀喜氏(43)、連続フルイニング出場の世界記録を持つ「鉄人」で現阪神監督の金本知憲氏(49)は競技者表彰のプレーヤー部門での選出。松井氏は史上最年少での殿堂入り。エキスパート部門では原辰徳氏(59)、特別表彰では高校野球の選手、指導者いずれでも日本一となった瀧正男氏(故人)が選ばれた。
松井秀喜さん「長嶋茂雄氏に心より感謝」
松井氏は生活の拠点を置く米ニューヨークでの仕事のため、この日の殿堂入り通知式には出席できなかった。父の昌雄さん(75)が「野球人生の最大の師であります長嶋茂雄巨人終身名誉監督に、この場を借りて心より感謝申し上げます」と本人から寄せられたメッセージを代読した。
巨人に入団時、監督だった長嶋氏との出会いが、プロとしての松井氏を作り上げた。「打撃は生き物。日々バットを振って自分自身と向き合い、常に最高の状態にしなければならない」という長嶋氏の教えを守り、素振りに明け暮れた。「来る日も来る日も、私のスイングをチェックしてくださり、その日々が打者として、野球選手としての大きな礎になりました」
素振りの習慣は、子どもの頃から。昌雄さんによると、松井氏は夕食後、必ずバットを振ったという。「短いときは1、2分で、長いときは20~30分。中学、高校時代は、素振りをせずに寝たことがない」。小さな積み重ねの先に、日本で3度の本塁打王、大リーグ・ヤンキースではワールドシリーズMVPといった大きな栄光があった。
7月に予定される表彰式には姿を見せ、野球ファンに向けて直接声を届ける。(井上翔太)
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まつい・ひでき 1974年、石川県出身。星稜高時代から本塁打を量産し、92年秋のドラフト1位で巨人入り。巨人在籍10年間で首位打者1回、本塁打王3回、打点王3回のタイトルを獲得するなど、4度のリーグ優勝に貢献。MVPにも3度輝いた。2003年に大リーグのヤンキースに移籍。09年のワールドシリーズでMVPに選出されるなど活躍し、12年に引退。日米通算2643安打、507本塁打、1649打点。13年に国民栄誉賞を受賞。
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