セーラー万年筆は14日、12日に発表した同社の社長交代について、中島義雄前社長(73)が「社長解職の決議は無効」としていることに対して反論するコメントを公表した。12日に中島氏の代表取締役社長の解職を決議した定時取締役会は事前に日程が決まっていたもので「定足数、賛成数ともに充足」しており、手続きは有効としている。
中島氏の解職理由は、講演など私的な活動を控え、会社の業務に専念することなどを1年ほど前に求めたが改善が見られなかったためとしている。
同社によると、11日に社内の5人の取締役が集まった際に中島氏を除く4人が辞職を求めたという。中島氏が拒否したため、翌12日の解職提案に至った。取締役会には中島氏と1人いる社外取締役は参加しなかった。
同社は12日に比佐泰取締役(63)が社長に就任する人事を発表している。
比佐 泰氏(ひさ・やすし) 77年(昭52年)茨城大人文卒、セーラー万年筆入社。10年取締役、12年取締役上級執行役員。茨城県出身(12月12日就任)