【リオデジャネイロ=共同】ブラジル・リオデジャネイロ州のペザン知事は24日までに、財源不足から州立病院が相次いで休業に追い込まれたなどとして厚生分野での非常事態を宣言した。期間は180日。
州都リオデジャネイロでは来年五輪が開かれる。大規模事故や災害などが発生した場合に万全の態勢が取れるか懸念の声が上がりそうだ。
地元メディアによると、医薬品や消耗品の購入に充てる財源の不足や、職員の給与支払いの遅延などにより、今週、少なくとも28の医療機関が全面的、あるいは部分的に休業し、死亡する危険のある患者だけを受け入れるなどの対応を取った。
同州によると、正常化には当面、3億5千万レアル(約107億円)の資金が必要。これに対し、リオ市が1億レアルの支援を表明。連邦政府も医薬品など約2千万レアル相当を緊急支援したほか、1億3500万レアルを拠出する方針を発表した。
これを受けて州政府は24日、病院側への資金供給を開始したと表明。一部の医療機関が運営を再開した。
ブラジル経済は近年、低迷。リオ州も税収減に陥っている。