年の瀬の30日、九州各地の商店街やスーパーはお節料理や雑煮の食材、鏡餅といった新年の品を買い求める客でにぎわった。「博多の台所」と呼ばれる福岡市中央区の柳橋連合市場も多くの客でごった返した。鮮魚や青果などが所狭しと並んだ店頭からは「残りわずか」「半額だよ」と威勢の良い声が飛び交った。
鮮魚店の男性(73)は「いよいよ年末になって、きょうが一番人出が多い」と気を引き締める。売れ行きは「まあまあ」というが、「今年は(サッカーJ2の)アビスパ福岡のJ1昇格決定など明るいニュースが多かった。来年も期待だね」と笑顔だった。
福岡の雑煮に欠かせないかつお菜や、黒豆、千枚漬けなどを買い込んだ福岡市東区のパートの女性(58)は「今年は娘が高校に進学し、毎朝のお弁当作りが始まったのが大変だった」と振り返る。「勉強が大変なようだから、来年もちゃんとサポートしないとね」と笑っていた。