【カイロ=共同】中東の衛星テレビ、アルアラビーヤによると、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ中心部の超高層ホテルで12月31日夜(日本時間1月1日未明)、大規模火災が発生し、激しく炎上した。心臓発作で1人が死亡したほか、避難する際に折り重なるなどして14人が軽傷を負った。
在ドバイ日本総領事館によると、日本人が火災に巻き込まれたとの情報はない。日本人4人がホテルを住居として利用しているが、全員の無事が確認できたという。消防当局などが出火原因を調べている。
近くにある世界一の高層ビル「ブルジュ・ハリファ」などで新年を祝う花火大会が行われるのを前に、多くの観光客が集まっていた。花火は予定通り1月1日午前0時に打ち上げられた。
火災が発生したのは63階建て、高さ約300メートルの高級ホテル「ジ・アドレス・ダウンタウン・ドバイ」。午後9時半ごろ、20階にあるビル外側のテラスから出火したとみられる。炎は50メートル以上立ち上ってビルを包み込み、黒煙が上空に立ちこめた。
現場近くのマンションに住む主婦(35)は共同通信の取材に「火があまりに強くて信じられなかった。中に人がいるのではないかと心配しながら、ぼうぜんと消火活動を見ていた」と語った。
ドバイの高層ビルでは、2015年2月にも79階建てのマンションで出火し負傷者が出るなど、火災が相次いでいる。