愛知県半田市の県営住宅の一室の焼け跡から殺害された女性2人の遺体が見つかった事件で、女性の車を無免許で運転していたとして、県警がペルー国籍の男を道路交通法違反(無免許運転)の疑いで逮捕していたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。県警は事件について何らかの事情を知っている可能性があるとみて慎重に調べている。
火災は昨年12月30日午後、県営住宅の一室で発生。焼け跡からブラジル国籍のアマリリア・マルヤマ・キンベルリ・アケミさん(27)ら女性2人の遺体が見つかった。司法解剖の結果、2人とも首を圧迫された痕が確認された。
県警によると、火元となった部屋の台所付近で5リットル入りのガソリン携行缶がほぼ空の状態で見つかった。出火当時、玄関の扉は無施錠だったとみられる。
捜査関係者によると、ペルー国籍の男は火災のあった同30日夜、名古屋市内でこのブラジル国籍の女性の車を無免許で運転していたところを逮捕された。男は女性の知人で、車には女性の子供2人も同乗しており、県警が保護したという。
県警は火災を殺人・放火事件と断定し、半田署に捜査本部を設置。女性の姉と連絡が取れておらず、もう1人の遺体の身元確認を急いでいる。